ひざ関節の仕組み

ひざ関節は、大腿骨(だいたいこつ)と脛骨(けいこつ)、そして大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と膝蓋腱( しつがいけん )に支えられた膝蓋骨の3つの骨が組み合わさってできています。

 

硬い骨同士が直接ぶつからないように、骨と骨が接する部分は、クッションの役割を果たす軟骨で覆われています。この軟骨の表面は非常に滑らかなため、腕や足などをスムーズに動かすことができます。

 

つなぎ目全体は関節包という袋状の組織に包まれています。この関節包の内側には滑膜があり、関節が動くときに潤滑油の役割を果たす滑液を分泌しています。

 

関節軟骨はおもに、プロテオグリカンとII型コラーゲン、軟骨細胞からできており、軟骨細胞の周囲に網膜状のII型コラーゲンや水分を多量に含む「プロテオグリカン」が存在します。

 

プロテオグリカンは、ネバネバしたムコ多糖類のコンドロイチンにたんぱく質が結合したものです。

 

コンドロイチンがスポンジの役割を果たし、滑液を十分に蓄えることにより、関節が滑らかに動くことを可能にしています。

 

軟骨には血管がとおっていませんから、滑膜からでる関節液から酸素や栄養を得ています。また、軟骨はレントゲンには写りませんので、軟骨のすり減り具合は、レントゲン写真の骨と骨のすき間がどれくらい縮まったかで判断されます。